たんぱく質は胃で「ペプチド」まで分解されましたが、ここからが本番。
小腸は“体にとって必要なもの”をしっかり選び取り、吸収するための最重要ステージです。
この記事では、小腸でどんな酵素が活躍し、アミノ酸として体に取り込まれるまでの流れを解説します。
十二指腸で“消化の最終段階”がスタート
- 胃でペプチドまで分解されたたんぱく質は、「十二指腸」(小腸の入り口)に送られます。
- ここで、すい臓から分泌される消化酵素(トリプシン、キモトリプシン、カルボキシペプチダーゼなど)が、ペプチドをさらに小さな「ジペプチド」「トリペプチド」、そして最終的に「アミノ酸」まで分解します。
- 小腸の内壁にもペプチダーゼという酵素があり、“アミノ酸単位”になるまで分解をサポート。
アミノ酸・ジペプチド・トリペプチドで吸収される
- 分解された「アミノ酸」は、小腸の絨毛(じゅうもう)表面の細胞から能動輸送・拡散によって吸収されます。
- ジペプチドやトリペプチドも、そのまま吸収され、小腸上皮細胞内でアミノ酸に分解されることも。
- 吸収の仕組みは非常に精密で、アミノ酸ごとに異なる“トランスポーター(輸送担体)”が活躍しています。
専門ポイント
- 吸収にはナトリウムイオンの濃度差を利用した能動輸送(SGLT1など)も関与。
- 小腸の表面積はテニスコート1面分にもなると言われ、効率的な吸収ができる構造になっています。
消化吸収を高めるための食事・生活アドバイス
- いろいろな食品で“アミノ酸バランス”を補う
→ 肉・魚・卵・大豆などバラエティ豊かな食事で必須アミノ酸をしっかりカバー。 - 腸の調子を整える食物繊維・発酵食品もプラス
→ 便通や腸内環境がよいと吸収効率も高まりやすい。 - 消化酵素を助ける食材を活用
→ パイナップルやキウイ、発酵食品などは消化酵素の働きをサポートします。 - ストレスや早食いは消化吸収の大敵
→ ゆったりした気持ちでよく噛んで食べるのがポイント。
まとめ
小腸はたんぱく質消化・吸収の主役。
ここで“アミノ酸”として体に取り込まれ、筋肉・肌・ホルモンなど体中の細胞づくりのスタートラインに立ちます!
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