「1日にどれくらいのエネルギーを摂取すればいいの?」と疑問に思ったことはありませんか?
年齢や性別、生活スタイルによって必要なエネルギー量は変わります。エネルギーが不足すると疲れやすくなったり、逆に摂りすぎると体重増加の原因になったりします。
本記事では、1日に必要なエネルギー量の目安を年齢・性別・ライフスタイル別に紹介し、健康的な食生活を送るためのポイントを解説します。
基本知識:エネルギーとは?
エネルギーは私たちの体を動かすために必要不可欠なものです。食品に含まれる「カロリー」として表現され、主に炭水化物・脂質・タンパク質から摂取されます。
1日のエネルギー必要量は、以下の要素によって変わります。
- 基礎代謝量(BMR):何もしなくても消費されるエネルギー
- 身体活動レベル:運動や日常生活での活動量
- 食事誘発性熱産生(DIT):食事を消化・吸収する際に消費されるエネルギー
具体的な方法:年齢・性別・ライフスタイル別エネルギー必要量の目安
以下は、日本人の食事摂取基準(2025年版)に基づくエネルギー必要量の目安です。
日本人の食事摂取基準(2025年版)は、日本に住む健康な人たちを対象に策定されています。具体的には、乳児から高齢者までのすべての年齢層を含み、妊娠中・授乳中の女性の栄養摂取も考慮されています。
なので、簡易的なものとして活用してください。
ただし、以下のような特定の健康状態の人々(例:糖尿病患者、腎疾患患者など)は、医師や専門家の指導のもと、個別に栄養管理を行う必要があります。
この基準は、健康の維持・増進、生活習慣病の予防を目的として、個人のライフスタイルや身体活動レベルを考慮したエネルギー摂取量の目安を提供しています。
年齢(歳) | 性別 | 身体活動レベル(PAL) | エネルギー必要量(kcal/日) |
18~29 | 男性 | 1.50 | 2,300 |
1.75 | 2,700 | ||
2.00 | 3,050 | ||
女性 | 1.50 | 1,750 | |
1.75 | 2,000 | ||
2.00 | 2,250 | ||
30~49 | 男性 | 1.50 | 2,250 |
1.75 | 2,600 | ||
2.00 | 3,000 | ||
女性 | 1.50 | 1,700 | |
1.75 | 1,950 | ||
2.00 | 2,200 | ||
50~64 | 男性 | 1.50 | 2,100 |
1.75 | 2,450 | ||
2.00 | 2,750 | ||
女性 | 1.50 | 1,650 | |
1.75 | 1,900 | ||
2.00 | 2,150 | ||
65~74 | 男性 | 1.50 | 2,000 |
1.75 | 2,300 | ||
2.00 | 2,600 | ||
女性 | 1.50 | 1,550 | |
1.75 | 1,750 | ||
2.00 | 2,000 | ||
75以上 | 男性 | 1.50 | 1,850 |
1.75 | 2,150 | ||
2.00 | 2,400 | ||
女性 | 1.50 | 1,450 | |
1.75 | 1,700 | ||
2.00 | 1,950 |
ライフスタイル別の目安
- デスクワーク中心(活動レベル1.50):基礎代謝+10~20%程度のエネルギー摂取が理想。
- 適度な運動をする(活動レベル1.75):基礎代謝+30~40%程度が目安。
- 運動習慣が多い(活動レベル2.00):基礎代謝+50%以上のエネルギーが必要。
個別にエネルギー必要量を計算する方法
- 基礎代謝量(BMR)の計算
- 国立健康・栄養研究所の基礎代謝基準値を使用
- 男性:BMR = 基礎代謝基準値 × 体重(kg)
- 女性:BMR = 基礎代謝基準値 × 体重(kg)
- 例)30~49歳の男性の基礎代謝基準値は 22.3 kcal/kg、女性は 21.7 kcal/kg
- 身体活動レベル(PAL)の考慮
- 計算したBMRにPAL(1.50~2.00)を掛けて1日のエネルギー必要量を求める
- 例)BMR 1,500kcal × PAL 1.75 = 2,625kcal(1日必要エネルギー量)
- 食事内容に反映する
- タンパク質・脂質・炭水化物のバランスを考慮しながら、適切なエネルギー摂取を行う
注意点・よくある間違い
1. エネルギー不足は健康に悪影響
エネルギーが不足すると、疲れやすくなり、集中力が低下します。特に過度なダイエットによるエネルギー不足は筋肉量の減少や代謝低下を招くため注意が必要です。
2. 必要以上にエネルギーを摂取すると肥満の原因に
エネルギーを摂りすぎると脂肪として蓄積され、肥満の原因になります。特に、間食やジュースなどの「隠れカロリー」に注意しましょう。
3. 偏った食事でエネルギーを摂るのはNG
エネルギー摂取はバランスが重要です。炭水化物だけ、脂質ばかり、という偏った食事では栄養不足や生活習慣病のリスクが高まります。
まとめ
1日に必要なエネルギー量は、年齢・性別・ライフスタイルによって異なります。適切なエネルギー摂取を心がけることで、健康的な体づくりが可能になります。
まずは、自分のライフスタイルに合ったエネルギー必要量を知ることから始めてみましょう!
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