キレイと健康の栄養学

敏感肌の原因は“油不足”?バリア機能を守る脂質のチカラとは

キレイと健康の栄養学

「乾燥する」「赤くなりやすい」「刺激に弱い」
そんな敏感肌に悩んでいませんか?

実はその肌の不調、“油(脂質)不足”が原因かもしれません。

近年、カロリー制限や低脂質ダイエットが流行していますが、脂質は肌のバリア機能を支える“重要な材料”。

この記事では、管理栄養士の視点から
✅ 敏感肌と脂質不足の深い関係
✅ 肌を守る脂質の種類とその働き
✅ 美容に効く脂質の摂り方とNG例

を詳しく解説します。


脂質=肌バリアの主成分って知ってましたか?

肌の角質層には「セラミド」や「皮脂膜」などの脂質構造が存在し、
水分の蒸発を防ぎ、外的刺激から守る“天然の保護膜”となっています。


✔ 脂質が不足すると…

状態肌への影響
セラミド合成が低下バリア機能が弱くなり、乾燥・刺激に敏感になる
細胞膜の柔軟性が低下肌がごわつく・修復力が落ちる
炎症を抑える脂質が不足赤み・ヒリつき・かゆみのリスク上昇

敏感肌を防ぐ脂質の3タイプ


✅ 1. オメガ3脂肪酸(抗炎症・柔軟性アップ)

  • 役割:細胞膜を構成し、炎症を鎮める作用あり
  • 食材:さば、いわし、亜麻仁油、えごま油、クルミ

✅ 2. オメガ9(皮脂膜形成・酸化に強い)

  • 役割:皮脂の構成要素。酸化されにくく安定性が高い
  • 食材:オリーブオイル、アボカド

✅ 3. 飽和脂肪酸(細胞膜の安定・潤い保持)

  • 役割:悪者扱いされがちだが、適量は必須。肌の水分保持に関与
  • 食材:卵、乳製品、ココナッツオイル、適度なバター

「脂抜きダイエット」が肌にNGな理由


❌ 肌の“材料”が足りなくなる

脂質をカットしすぎると、セラミドや皮脂が作れなくなり、肌が薄く・敏感になります。


❌ 抗炎症・修復力が低下

オメガ3が不足すると、赤みや肌トラブルが長引きやすくなります。


❌ ビタミンA・D・E・Kの吸収も悪くなる

これらは脂溶性ビタミンで、脂質と一緒でないと吸収されません。


敏感肌を整える脂質バランス食事例

食事メニュー例注目ポイント
鮭のおにぎり+豆腐とわかめのみそ汁+ゆで卵+アボカドの浅漬け良質なたんぱく質+オメガ3+ビタミン+脂質バランス
鯖の塩焼き+きのこのバター炒め+玄米オメガ3+ビタミンD+飽和脂肪酸少量
鶏むねのオリーブ焼き+根菜スープ抗炎症脂質+粘膜ケア野菜
間食クルミ+ルイボスティーナッツ脂質+ミネラル補給

食事でやりがちなNGとその対策

NG例肌への影響改善ポイント
サラダ中心でノンオイルセラミド不足・乾燥良質な油(亜麻仁・オリーブ)を足す
鶏むねばかり・脂カット意識細胞膜が固くなる卵や魚で脂のバランスをとる
極端な糖質制限×低脂質肌のハリ・ツヤ不足脂質は1日40〜60gを目安に確保

まとめ

脂質は「太る・悪い」のイメージが先行しがちですが、
肌バリアの材料としてなくてはならない栄養素です。

  • オメガ3・9、飽和脂肪酸をバランスよく取り入れる
  • スキンケアだけでなく「食事の脂質バランス」を見直す
  • ビタミンA・D・Eも脂質と一緒に吸収させる工夫をする

こうした日々の意識が、敏感肌を根本から整えてくれます。


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