夏は「なんとなくお腹の調子が悪い」「便秘と下痢を繰り返す」という相談が増えます。
この季節特有の腸トラブルには、冷え・脱水・腸内環境の乱れ・食事バランスの崩れが大きく関わっています。
この記事では、夏の便秘・下痢が起こる仕組みと、管理栄養士がすすめる腸ケアのコツをわかりやすく解説します。
なぜ夏は「便秘・下痢」が増えるの?
- エアコン・冷たい飲食物で腸が冷えやすい
- 発汗による脱水で「水分・ミネラル不足」になりやすい
- 食欲減退で野菜や食物繊維・発酵食品が不足しがち
- 暑さによるストレスや生活リズムの乱れで自律神経も不安定に
科学的トピック
「腸の温度が低下すると腸のぜん動運動が抑制され、便秘や腸内環境の悪化が進む」
(World J Gastroenterol 2018)
「脱水は便の水分量を減らし、便秘や便の硬さ増加につながる」
(J Am Coll Nutr 2015)
管理栄養士の視点
- 下痢が続く場合も、脱水・電解質不足に注意が必要。
- 暑い季節こそ、腸内環境を意識した“食べ方”を心がけることが大切。
エビデンス解説
「発酵食品(ヨーグルト・納豆など)や食物繊維を積極的に摂ることで、
腸内環境の改善と便秘・下痢症状の軽減が期待できる」(Nutrients 2020, Front Microbiol 2022)
便秘・下痢、それぞれの食事ポイント
便秘の場合
- 水分補給は1.5〜2Lを目安に(汗で失われやすいため多めを意識)
- 食物繊維(特に水溶性)
→ オクラ、モロヘイヤ、海藻、キウイ、納豆など - 発酵食品
→ ヨーグルト、ぬか漬け、味噌汁など - 朝食+適度な運動・腸マッサージでぜん動運動を促す
下痢の場合
- 冷たい飲み物・食事は避ける
- 水分補給は少量ずつこまめに(経口補水液や薄めの味噌汁も◎)
- 脂っこいもの・カフェイン・刺激物を控える
- 整腸作用のある乳酸菌飲料・すりおろしリンゴやバナナなど消化の良い食品を選ぶ
腸ケアのための生活習慣アドバイス
- 生活リズムを整え、十分な睡眠をとる
- ストレス発散や適度な運動を日常にプラス
- 朝食を欠かさず、腸の活動スイッチを入れる
- “冷え”対策(腹巻き・温かい飲み物・入浴)も意識する
- 食事はバランスよく「主食・主菜・副菜」を意識
まとめ
夏の便秘・下痢は、食事・水分補給・生活習慣の見直しでしっかり予防・改善できます。
“腸ケア”を意識して、暑い時期も快適な毎日を送りましょう!
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