インタビューフリーランス料理教室管理栄養士

“生きる源”としての食を、すべての人へ!管理栄養士が届ける「生源食」のかたち【酒井 佑佳】

インタビュー

この記事の見どころ

⭐️ 13歳のハローワーク」が人生の転機に!

  • 中学生時代の一冊との出会いが、“食で人を助けたい”という志へとつながった原点。

⭐️  現場経験から感じた葛藤と限界

  • 現場経験の中で、「本当に役に立てているのか?」という葛藤を抱いた日々。

⭐️ “米粉”との出会いが人生を変えた

  • ビジネス塾での一言から始まった米粉との出会い。研究と発信を重ね、教室・サロン・資格講座へと展開。

⭐️  「制限のない食卓」を目指す情熱

  • アレルギーや病気、ダイエットなど様々な制限に悩む人へ、“我慢じゃない美味しさ”を届けたいという強い想い。

⭐️  管理栄養士の新しい可能性を切り開く管

  • 献立だけがキャリアじゃない。自分の“好き”を活かした働き方に挑戦し続ける、その姿に共感と勇気をもらえる。

💬 interview

我慢の食事から、生きる源となる「生源食」へ。食を“生源食”へと進化させるる。米粉に情熱を注ぐ管理栄養士、酒井 佑佳さんにインタビューしました!

なかむら
なかむら

管理栄養士になろうと思ったきっかけを教えてください。

酒井さん
酒井さん

本当にシンプルな理由で、「13歳のハローワーク」っていう本がきっかけでした。中学生の時にその本が流行っていて、親から「色んな職業を知った方がいいよ」と勧められて読みました。

私は当時、保育士にも興味がありましたが、その本をパラパラめくっていて「栄養士」という仕事を初めて知りました。食べるのが好きだったので、「これなら自分に合っているかも」と興味を持ったのが最初です。

さらに、母が糖尿病で子どもの頃からずっと食事制限が必要な姿を見てきたんです。そういう家族の経験もあって、「食事や栄養の知識で困っている人を助けたい」と思うようになりました。

なかむら
なかむら

学生時代からファーストキャリアまでについて教えてください

酒井さん
酒井さん

管理栄養士の資格を取るために4年制大学に進学しました。母の病気もあったので、在学中から「予防医学」に興味を持つようになりましたね。

卒業後は新卒でドラッグストアに就職しました。病院に行くほどでもない“未病”の人たちと関わりながら、何か栄養士としてできることはないかと思って。でも実際は品出しや化粧品担当が中心で、なかなか本来の専門性を活かせませんでした。しかもパワハラも経験して、わずか1年で退職しました。その後はクリニックへ転職。そこは介護事業も行っていて、毎日複数の介護施設を回って高齢者の方に栄養指導をしていました。

月に200回ほど訪問していましたが、実際は末期の方や認知症の方も多く、指導というより“孫が会いに行く”くらいのコミュニケーションが中心。施設職員に食事のアドバイスもしていましたが、「自分が人を直接的に良くできている実感」が持てないジレンマも感じていました。

なかむら
なかむら

現在の仕事(活動)を始めたきっかけを教えてください。

酒井さん
酒井さん

もっと小さいうちから食の大切さを知ってもらいたいと思って、保育園栄養士を目指した時代もありました。でもタイミングが合わずに断念。「会社勤めは自分に向いてない」と本気で思うようになっていました。

そんな時、独立している管理栄養士さんのコミュニティやイベントの存在をネットで知り、地元で開催されていた「チョップドサラダ交流会」に参加しました。それがすごく楽しくて、「私にもできるかも!」とポジティブな気持ちになりました。
そして、管理栄養士向けのビジネス塾にも飛び込んだところ、講師から「これからは米粉の時代!」とアドバイスされ、2016年12月に初めて米粉に出会いました。それまで小麦のパン作りは、趣味でしていましたが、米粉はこのタイミングまで触ったことがありませんでした。

でも「米粉パン研究家として活動しなさい」と背中を押され、SNSやブログで発信を始めました。当時は米粉パンのレシピも少なく、自分で毎日試作・研究を続けました。論文や文献も読み漁って、ゼロからレシピを作る日々。

ビジネス塾の流れで、米粉パン教室やモニター募集もスタート。初期は対面教室も満席になり、開業届を出して本格的に独立。今は米粉パンや米粉料理を中心に、講座や認定資格講座、オンラインサロン(グルフリクラブ)の運営、各地でのセミナーなど、多岐にわたって活動しています。

なかむら
なかむら

現在の仕事に詰まっている想いについてお聞かせください。

酒井さん
酒井さん

何よりも「食べることで困っている人が、“制限”を感じずに美味しく食べられる社会を作りたい」という気持ちが根っこにあります。

米粉はアレルギーのある方でも安心して食べられるし、母のように食事制限が必要な人でも、“我慢じゃなくて楽しめる”食卓に変えられると思っています。

私自身、ダイエット経験や身近な人の病気を通して、食事制限はとても辛いものだと感じてきました。でも米粉なら、アレルギーや体質、ダイエットなど色んな悩みを持つ人にも、「美味しくて楽しい」体験を届けられると信じて活動しています。

なかむら
なかむら

事業を通してどのような影響を社会に与えたいと思いますか?

酒井さん
酒井さん

食事=我慢というよりも、 この世から食事制限という概念を無くしたいと思っています!世の中には、アレルギー、病気、ダイエット、様々なことが原因で食事を我慢、制限しないといけない人たちっていると思います。

そんな人たちが、我慢している、制限しているってことを忘れるくらい安心してしかもちゃんと美味しい食べ物を世の中に生み出していきたい。 そして、誰にとっても食事が生きる源=生源食(せいげんしょく)となる世の中を作りたいなって思っています

なかむら
なかむら

この記事を通して読者に届けたいことや今後の展望について教えてください

酒井さん
酒井さん

米粉を知らなかった方も、ぜひ一度米粉のお菓子やパンを食べてみてほしいです。最近はスーパーやコンビニでも少しずつ増えてきました。「美味しい!」と感じてくれたらとても嬉しいです。

そして、管理栄養士や栄養士の方には、「料理や献立だけがキャリアじゃない。自分の得意なことや好きなことを生かして、新しい働き方や挑戦を楽しんでほしい」と伝えたいです。

私自身もまだまだ模索中ですが、独立の道は大変なことも多いけど、本当に楽しいしやりがいがあります。一緒に“食”を通じて誰かの人生を豊かにできる仲間が増えたらいいな、と思っています。

酒井 佑佳さん、インタビューにお答えいただきありがとうございました!

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