「夏はシミ・しわ・たるみが気になる」「UV対策は外側だけで十分?」
――そんな疑問、ありませんか?
紫外線は肌の奥深くに“酸化ストレス”を引き起こし、目に見えないところから老化を進めます。
実は、私たちの体には“抗酸化ネットワーク”という守りの仕組みがあり、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどの栄養素を“組み合わせて”摂ることで、ダメージを効率的に防ぐ力が高まります。
この記事では、抗酸化ネットワークのしくみと、そのチーム力を高める具体的な食べ方を管理栄養士の視点で解説します。
紫外線ダメージと酸化ストレスの関係
紫外線(UVA・UVB)は、肌の細胞にダイレクトに届き“活性酸素”を大量発生させます。
この活性酸素が肌のコラーゲンやエラスチン、細胞のDNAまで傷つけることで、「シミ」「しわ」「くすみ」「ハリ不足」など、いわゆる“光老化”が進行します。
エビデンス
- 「紫外線暴露が真皮コラーゲンの分解と酸化ダメージを促進」(日本皮膚科学会ガイドライン2024)
- 「活性酸素の発生は、皮膚細胞の老化や炎症の引き金となる」(Journal of Investigative Dermatology 2022)
抗酸化ネットワークとは?“組み合わせ”が大事な理由
私たちの体には、紫外線ダメージから肌を守る「抗酸化システム」が備わっています。
その中心がビタミンC・ビタミンE・ポリフェノール・カロテノイドなどの栄養素で、それぞれが“チーム”としてお互いの働きを高め合います(抗酸化ネットワーク)。
【主な働きと“組み合わせ効果”】
- ビタミンC
活性酸素を直接キャッチして除去。水溶性なので、細胞の外側や血液中で主に働く。 - ビタミンE
脂溶性で細胞膜や皮脂の部分を守る。活性酸素による脂質の酸化(過酸化脂質の生成)をブロック。 - ポリフェノール/カロテノイド
活性酸素の除去、ビタミンCやEのリサイクル、紫外線による炎症の抑制。 - “組み合わせ”のメリット
ビタミンEは使われると酸化型になり弱くなりますが、ビタミンCがそれを元に戻してリサイクル。
ポリフェノールやカロテノイドも、他の抗酸化物質と一緒に摂ると防御力がさらにUP。
エビデンス
- 「ビタミンCとEを同時に摂取した場合、単独よりも酸化ストレス抑制効果が高まる」(Free Radical Biology and Medicine 2021)
- 「ポリフェノール・カロテノイドは、抗酸化ネットワークの中心で他のビタミンと連携して働く」(Antioxidants 2020)
実践!美肌を守る“抗酸化ネットワーク食”の組み合わせ例
- 朝はフルーツ×ナッツの組み合わせ
- オレンジやキウイ(ビタミンC)+アーモンド・くるみ(ビタミンE)
- ヨーグルト+ブルーベリー(ポリフェノール)も◎ - 昼・夜は彩り野菜&魚でカロテノイド×ビタミンE強化
- パプリカ・ブロッコリー・トマト(ビタミンC/カロテノイド)
- サーモン・マグロ・アボカド(ビタミンE/オメガ3脂肪酸) - 間食や飲み物で“+ポリフェノール”
- 緑茶・紅茶・ココア・赤ワイン(ポリフェノール)
- カカオ70%以上のチョコレートもOK
実践アドバイス
- 「毎食“色の濃い野菜と果物”を1品プラスするだけで抗酸化力UP」
- 「油を使った調理(ビタミンEの吸収UP)+フレッシュフルーツ(ビタミンC)」
まとめ
紫外線から肌を守るには、日焼け止めだけでなく「内側からの抗酸化ネットワーク」を意識した食事が不可欠。
ビタミンC・E・ポリフェノールを組み合わせて摂ることで、夏の肌老化リスクを大きく減らせます。
今日から“チームで守る美肌ケア”、始めてみましょう!
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