この記事の見どころ
⭐️先輩の給与明細に「15,000円の差」しかなかった日——全てが動き出した原体験
- 1年目の7月、7年目の主任の先輩に「やっぱり給料、だいぶ違うんですよね?」と聞いたら「全然変わらんよ」と返ってきた。信じられなくて実際に給与明細を見せてもらうと、差はたった15,000円だった。あんなに仕事量も多く、管理職の役割もこなしているのに——その衝撃が、理学療法士として生きていくために「労働以外も考えないといけない」と動き出すきっかけになった。
⭐️「キャリアアップと収入アップはイコールじゃない」——医療従事者特有の構造的な問題
- 認定資格を取るために東京まで行き、10〜15万円を自費で投じても、給与への反映はほぼない。仕事量が多くても少なくても給料は変わらない——それが医療・介護・福祉業界の現実だ。この構造に気づいた人が、9年ほど前から田村さんのもとに相談に来るようになった。「キャリアアップがほぼ趣味に近い形になってしまっている」という言葉は、3000人以上と向き合ってきたからこそ出てくる言葉だ。
⭐️中学時代から古着の物販でリセールバリューを学んでいた少年
- 中学生の頃から大阪・アメリカ村で古着を買ってネットで販売し、「場所によって価値が変わる」ことを肌で感じていた。親の通帳を借りて取引を始めるほど行動力があり、価値・希少性・地域差という概念を早くから体得していた。この経験が、今の「医療従事者の価値を可視化・最大化する」という活動の原点にある。
⭐️基本は「医療介護福祉業界の人と話すだけ」——3000人以上の相談実績が生んだ信頼
- 「僕がやっていることは、基本的に医療介護福祉業界の人と話すだけ」と田村さんは言う。キャリアや将来の不安、お金の置き場所、夜勤専従という働き方の選択肢、老後や教育資金への不安——それらに向き合い続けてきた3000人以上の相談実績が、今の事業の土台になっている。
⭐️「まず身支度しましょう」——医療従事者の価値を最大化するための、等身大のアドバイス
- 華やかな起業や副業の前に、まず自分自身の状況を整えることが大切だと田村さんは言う。お金の置き場所の整理、働き方の選択肢の把握、自分の強みの可視化——「身支度」ができてから初めて、次のステップが見えてくる。「日本を元気に」という大きなビジョンを掲げながら、目の前の一人ひとりに等身大で向き合う姿勢が、多くの医療従事者に支持される理由だ。
Interview
「キャリアアップと収入アップはイコールじゃない——この現実を変えたいんです」。そう語るのは、大阪を拠点に医療介護福祉業界を中心に活動する理学療法士・田村拓巳さんです。1年目に見せてもらった先輩の給与明細に「15,000円の差」しかなかったという衝撃の経験から、医療従事者の生き方改革へと踏み出した田村さん。現在は医療従事者の寺子屋を中心に4社を経営しながら、3000人以上の医療従事者の相談に向き合ってきました。「日本を元気に」というビジョンのもと、医療従事者が自分の人生を選べる社会をつくりたいと語る田村さんにインタビューしました!

現在は、医療従事者の寺子屋をはじめ、どのような活動に取り組まれているんですか?

基本的には、医療介護福祉業界の人と話すことが僕のしていることです。個人の医療従事者の方であれば、キャリアや将来の不安について。法人の事業所さんであれば、採用・ブランディング支援などについて相談に乗っています。
具体的には、訪問看護・美容・ヘルスケア・採用広報支援・コミュニティ運営など、さまざまな事業に関わっています。共通しているのは、医療従事者が資格や職場だけに縛られるのではなく、自分自身の可能性をもっと広げられる環境をつくりたいという思いです。

理学療法士として働き始めた頃、今の活動につながるどんな出来事があったのでしょうか。

理学療法士1年目の7月、仲の良かった7年目の主任の先輩の給与明細を見せてもらったことが原点です。当時の僕の感覚では「10万円ぐらい差があるんじゃないか」と思っていたんですよ。あんなに仕事量も多くて、管理職の仕事もこなしていたので。
見せてもらったら、差は15,000円しかなかった。衝撃でした。理学療法士を続けていくためには、労働収入以外のことも考えないといけないと感じたのが、動き出したきっかけです。

中学生の頃の物販から、理学療法士としての経験を経て、今の活動へ至るまでの歩みを聞かせてください。

もともと中学生の頃から古着の物販をやっていたんです。大阪・アメリカ村で3000円で買ったものがネットで4000円で売れたり、地域によって価値が変わることを早いうちから体感していて。場所によって価値が変わるという感覚は、そこから来ているかもしれません。
理学療法士になってからは、給与明細の一件がきっかけで資産運用や投資について独学し始めました。当時は情報もほぼなくて、入った保険が実はあまり意味のないものだったと後でわかったり——そういう経験が、今の「お金の置き場所の整理」という相談対応につながっています。
大学3年生の時に自分でバスケットボールの社会人サークルを立ち上げて、そこから経営者や金融系の方など医療職以外の方ともつながりが生まれ、視野が広がっていきました。医療従事者って、キャリアアップと収入アップがイコールじゃない——この構造に気づいた人が9年ほど前から相談に来るようになって、今では3000人以上の医療従事者と向き合ってきました。
そこからいろんな人と会うようになり、理学療法士として経験を積みながら、訪問看護・採用ブランディング・美容ヘルスケア事業・コミュニティ運営と、徐々に活動の幅を広げてきました。最初から明確な道筋があったわけではなく、目の前の課題をどうすれば解決できるかを考え続けた結果、今の形になっています。

医療従事者の方々と向き合う中で、田村さんが一番大切にしている想いは何ですか?

一番大切にしているのは、「医療従事者の社会的価値を高めたい」という思いです。国家資格を持ち、専門知識を学び、誰かの人生を支えている人たちが、もっと自分自身の人生にも選択肢を持てる社会にしたい。
病院で働くことも素晴らしいし、訪問看護も、起業も、副業も、全く別のキャリアに挑戦することもいい。「こう生きなければならない」ではなく、自分で自分の人生を選べる医療従事者を増やしたい。そのためのきっかけや選択肢をつくることが、自分の役割だと思っています。

正解のない道を進む中で、どんなことを判断の軸にしてこられたのでしょうか。

自分自身も「正解のない道」を進んできたことが、一番大きかったと思います。医療職として働いていると、ある程度キャリアの道筋がある。でもそこから外に出ると、誰かが答えを教えてくれるわけではないんですよね。
事業を始めても思ったように売上が上がらなかったり、人との関係で悩んだり、うまくいかないことはたくさんありました。でもそのたびに「やりたいか、やりたくないか」ではなく「自分が目指す未来に必要かどうか」で判断するようになりました。小さくてもまず行動して、失敗したら修正する。その繰り返しで少しずつ前に進んできたと思っています。

活動を通して、医療従事者の方々がどんな社会で生きられるようにしたいですか?

「働くことが人生の目的ではない」——これが自分の根底にある考え方です。だからこそ、仕事以外の時間もお金の置き場所も、自分で選べる状態をつくることが大切だと思っています。
「日本を元気に」というのが、大きなビジョンです。医療介護福祉業界の方たちが、もっと社会から正当に評価されて、自分たちの価値を実感できる社会にしたい。
そのために僕がよく言うのが、「まず身支度しましょう」ということです。お金の置き場所を整理して、働き方の選択肢を知って、自分の強みを可視化する。そこから初めて、次のステップが見えてくる。華やかな起業や副業の前に、まず自分の現状を整えることが大切だと思っています。
医療従事者が「この仕事を選んでよかった」「この資格を取ってよかった」と思える社会をつくることが、大きな目標です。

これから先、医療従事者の生き方を支えるために、どんな仕組みを広げていきたいですか?

医療従事者の「働き方改革」だけではなく、「生き方改革」まで支援できる仕組みをつくっていきたいです。キャリアだけではなく、働き方・収入・資産形成・人とのつながり・健康・挑戦する機会——そういったものを総合的にサポートできる環境をつくりたいと思っています。
また、医療介護福祉業界そのものの価値をもっと社会に伝えていくことにも力を入れていきたい。易学も取り入れながら、その人の才能や役割・人生設計を「視える化」するアプローチも広げていきたいと思っています。

最後に、今の働き方や生き方に迷いを感じている読者へ、伝えたいことを聞かせてください。

今の働き方や生き方に少しでも違和感があるなら、その感覚を大切にしてほしいと思います。いきなり仕事を辞めたり、大きな挑戦をする必要はありません。まずは「自分は本当はどう生きたいのか」「どんな働き方をしたいのか」を考えるところからでいいと思います。
人生の選択肢は、自分が思っている以上にたくさんあります。資格や今いる環境だけで、自分の可能性を決めなくていい。僕自身もまだ挑戦の途中です。だからこそ、同じように何かを変えたいと思っている方と一緒に、新しい選択肢をつくっていけたら嬉しいです。
田村 拓巳さん、インタビューにお答えいただきありがとうございました!
この方に相談してみたい方へ
仕事のご依頼、協業・コラボ、まず話を聞いてみたいなど、
GROWがご相談内容を確認し、必要に応じて内容を整理したうえで、ご本人や関連する専門家・サービスをご案内します。
