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「やりたいことをカタチに」——リハビリ職向けコーチングとコミュニティで、理学療法士の可能性を広げる【トモリハ代表 渡部 知也】

インタビュー

この記事の見どころ

⭐️「痛みは取れた。でも山には行けていない」——リハビリの本当のゴールとは何かを問い続けた

  • 整形外科で働く中で、リハビリ後の患者さんが「膝の痛みは取れた。でも山に行くのは怖いからやめた」と話してくれた経験が、渡部さんの中に大きな違和感を生んだ。痛みを取ることと、目標を達成することは違う。自分が本当にやりたいのは、患者さんが「行きたかった山に行ける」まで一緒に伴走することだ——その気づきが、伴走型の訪問リハビリへと踏み出すきっかけになっていく。

⭐️「本音で話していない自分」に気づいた日——人との関わり方が根本から変わった

  • あるショックな出来事をきっかけに、自己理解セミナーを受けた渡部さん。そこで気づいたのは、仲のいいと思っていた相手にも、ずっと本音を話していなかった自分の姿だった。平気を装い、悔しさも喜びも取り繕ってきた。「取り繕っていたのは自分だった」という気づきが、その後の在り方を根本から変えた。今、コミュニティの理念として「本音で話そう」を掲げているのも、この経験が原点にある。

⭐️コーチングで「夢物語」が「現実」に変わった——1年以内に訪問リハビリを立ち上げた

  • コーチングを受ける前、やりたいことはボヤーっとあっても「どうせ夢物語だ」と感じていた。しかしコーチングを通じて一つひとつ手順が見え、「あれ、これ実際いけるんじゃないか」という感覚に変わっていった。結果として1年以内に訪問リハビリを立ち上げ、患者さんと山に行き、サウナにも行く——そんな伴走型のリハビリを実現した。

⭐️「強みは自分では気づかない」——強み・弱み発掘シートで、リハビリ職の可能性を引き出す

  • コーチングの中で使う「強み・弱み発掘シート」は、自分では見えにくい強みを可視化するためのツール。弱みは自分でわかっていても、強みは「これって普通じゃないの?」と思いがちで自覚しにくい。他者の視点で気づかせてもらって初めて「それが強みだったのか」となる。リハビリ職として患者さんに伴走してきた渡部さんが、今度はリハビリ職自身に伴走する側として使っているのが、このアプローチだ。

⭐️数より質——120名のコミュニティで、理学療法士の「つながりと活躍の場」をつくる

  • 現在約120名が参加するコミュニティ「トモリハ」。渡部さんが大切にしているのは、会員数を増やすことよりも、メンバーが活躍できる場を広げること。産業リハビリをやってみたい、スポーツ分野に関わりたい——そんな「やりたい」を持つリハビリ職が、すでにその道を歩んでいる人と直接つながれる場所として機能している。

Interview

「その人のやりたいが、エネルギーになる」——そう語るのは、神奈川県を拠点に理学療法士として病院に勤務しながら、リハビリ職向けコーチングとコミュニティ「トモリハ」を運営する渡部知也さんです。整形外科での勤務を経て、「痛みを取ることと目標を達成することは違う」という気づきから訪問リハビリを立ち上げ、患者さんと山やサウナに行く伴走型のリハビリを実現。同時に、自分自身がコーチングで変わった経験を持つからこそ、同じキャリアに悩むリハビリ職に「やりたいをカタチに」する伴走を届けています。渡部 知也さんにインタビューしました!

中村

現在は、訪問リハビリに加えて、コーチングやトモリハでどのような活動をされているんですか?

渡部さん

個人の活動としては、理学療法士として訪問リハビリに携わっています。加えて、リハビリ職向けのコーチングと、コミュニティ運営をやっています。

コミュニティ「トモリハ」は現在約120名が参加していて、理学療法士や作業療法士など、リハビリ職として新しい挑戦をしたいと考えている方たちのつながりの場です。起業・産業リハビリ・地域活動・新しい働き方など、それぞれのやりたいを持つメンバーが集まっています。会員数を増やすことよりも、今いるメンバーの活躍の場を広げていくことを大切にしています。

中村

バスケットボールでの怪我をきっかけに、理学療法士を目指すことになった経緯を聞かせてください。

渡部さん

高校時代までずっとバスケットボールをやっていて、最後の大会前に怪我をしたんです。最初に行った病院では「手術しないと治らない」と言われて、試合には出られないと覚悟したんですが、セカンドオピニオンでスポーツに強い病院を受診したら「リハビリで治るよ」と言われて。そこで初めて理学療法士の方に出会いました。

その後、リハビリを続けて最後の試合にも出ることができて。「目標に向かって一緒に伴走してくれる仕事があるんだ」と感じたのが、理学療法士を目指すきっかけです。

中村

整形外科での経験から、伴走型の訪問リハビリを始めるまでには、どんな気づきがあったのでしょうか。

渡部さん

理学療法士になってから整形外科に就職したんですが、周りはスポーツリハビリをやりたいという方が多い中、僕は高齢者の課題に興味がありました。管理職になってからは現場に出る機会も減って、「このままでいいのかな」という気持ちがずっとあって。

そんな中、人の紹介でコーチングを受けたんです。するとやりたいことが明確になってきて。本当は訪問リハビリをやりたかったんですが、それだけじゃなくて、もっと患者さんの「やりたいこと」を一緒に実現するリハビリがしたいと気づきました。

例えば整形外科では「山に行きたいけど膝が痛い」という患者さんのために膝を治していたのですが、リハビリを終えて「痛みは取れた、でも山に行くのは怖いから結局やめた」という方が少なくなかったんです。痛みが取れても、本来の目標を達成できていない方が多いという現実に気づいて。痛みを取ることと、目標を達成することは違うんだと。

そこから「山に行けるまで一緒についていく」伴走型の訪問リハビリに携わるようになり、コーチングを始めてから1年以内に実現しました。今では患者さんと本当に山に行ったり、サウナに行ったりしています。

中村

患者さんやリハビリ職の方と向き合う中で、大切にしていることは何ですか?

渡部さん

「その人のやりたいを一緒に応援すること」が一番根っこにあります。やりたいという気持ちがエネルギーになって、仕事でも生活でも結果が出ていくんだと思っているので。「そこは無理だよ」よりも「どうにかして形にしよう」という姿勢を大切にしています。

コーチングでは、やりたいことがまだ言葉にできない方には「強み・弱み発掘シート」を使って一緒に整理していきます。弱みは自分で分かっていても、強みって意外と分からないんですよ。自分では「これって普通じゃないの?」と思っていることが、周りから見たら「それ普通じゃないよ」っていうことが多くて。他者の視点があって初めて気づけることなので、そこをサポートしていきたいと思っています。

中村

人との関わり方や、ご自身の価値観が変わった経験を聞かせてください。

渡部さん

あるショックな出来事をきっかけに、自己理解セミナーを受けたことが大きな転機でした。そこで気づいたのが、「自分はずっと本音で話していなかった」ということです。

仲がいいと思っていた人たちとの間でも、ショックなことがあっても平気を装い、悔しいことも悔しいと言えずにいた。取り繕っていたのは、実は自分だったんだということに気づいた時は本当に衝撃でした。

そこから勇気を出して、ずっと言えていなかった本音を相手に伝えることができて。そしたら向こうも「実はずっと何か距離を感じていた」と言ってくれて。自分が壁を作っていたから、相手も距離を置いていたんだということがわかりました。それからは、本音で関わることを意識するようになって、今のコミュニティの理念「本音で話そう」もそこから来ています。

中村

リハビリ職の方々に向けて、これからどんなつながりや活躍の場を広げていきたいですか?

渡部さん

リハビリ職って、病院や施設の中にいるとなかなか外の世界が見えにくいんですよね。産業リハビリや起業、地域での活動など、色んな可能性があるのに、SNSで見ても遠く感じてしまう。

だからこそ、「何かやりたい」と思った時に入り口になれる場所を作りたいと思っています。トモリハに入れば、すでにその道を歩んでいる人が実際にいて、直接話を聞けたり、一緒に協業できたりする。「こんなリハビリ職がいるんだ」という出会いが、その人の人生を変えるきっかけになれると信じています。

中村

コミュニティのメンバーやリハビリ職の可能性を、これからどのように広げていきたいですか?

渡部さん

コミュニティのメンバーが、もっと活躍できる場を広げていきたいです。人数を増やすよりも、今いるメンバーが自分のやりたいことを実現できるきっかけや機会を作ることに力を入れていきたい。

それから、スポーツメーカーや企業など、リハビリ職を活かせる場と一緒にタッグを組んでいきたいという思いもあります。「リハビリ職を入れたい」「リハビリ職と何かやってみたい」という方がいれば、ぜひ声をかけてもらえると嬉しいです。

中村

最後に、働き方やキャリアに迷いを感じているリハビリ職の読者へ、伝えたいことを聞かせてください。

渡部さん

リハビリ職として働きながら「このままでいいのかな」とモヤモヤしている方、やりたいことはあるけど夢物語だと思っている方——ぜひ一度つながってください。

やりたいという気持ちは、必ずエネルギーになります。そのやりたいを形にするための伴走をさせてもらえたら嬉しいです。トモリハには、すでにチャレンジしているリハビリ職がたくさんいます。ぜひインスタグラムからでも気軽にご連絡ください。

渡部 知也さん、インタビューにお答えいただきありがとうございました!

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