この記事の見どころ
⭐️先行きが見えない妊活に寄り添う——「どうなるんだろう」と淡々とチャレンジし続ける人たちへ
- 骨折なら経過が見えるが、妊活はそうではない。毎月毎月、結果が見えないまま治療を続ける——その苦しさを、北川さんは11年間間近で見てきた。「想像するだけでも苦しい状況を、皆さん続けていらっしゃる」という言葉には、長年寄り添ってきた人だからこそ持てる重みがある。
⭐️「不安が体を硬くする」——理学療法士の専門知識が、妊活支援の柱に
- 交感神経が優位な状態が続くと背中が硬くなり、栄養の吸収も低下する可能性がある。不安で交感神経が慢性的に活性化している方に、整体で背中の緊張をリセットすることを地道に積み重ねる——これが北川さんの施術の核心だ。医学的エビデンスを大切にし、学会でも4回登壇してきた理学療法士だからこそできるアプローチがここにある。
⭐️マンツーマンで日常生活をまるごとサポート——施術だけでなく生活全体に伴走するスタイル
- 週1回のペースで施術とチェックを行い、体と心の状態を整えながら、生理周期を安定させ、質の良い卵を育てていく。施術室だけで完結するのではなく、日常生活の一つひとつに寄り添いながら伴走するスタイルが、totellの大きな特徴だ。
⭐️「男性が妊活支援」——SNSでの批判を受けながらも、目の前の人に向き合い続けた
- 男性でありながら妊活支援をしていることへの批判をSNSで受けたこともある。しかし「目の前の方の人生が変わる瞬間に立ち会える」という経験が、その度に北川さんを踏みとどまらせた。10年間子どもができなかった方が妊娠された瞬間——そのかけがえのない成功体験が、今も活動を続ける原動力になっている。
⭐️妊活支援を「一人でも多くの人へ」——専門家チームとの連携で広げていく
- ピラティスインストラクターやメンタルサポートの専門家とチームを組み、妊活を多角的に支援する体制を構築中。「一人でも妊活支援に関わってくれる方を増やしたい」という思いが強まっており、この活動の意義と喜びを、より多くの方に知ってもらいたいと語る。
Interview
「目の前の方の人生が変わる瞬間に立ち会える——それが何者にも代え難い喜びです」。そう語るのは、佐賀を拠点に妊活コンディショニングサロン totell(トテル)を営む北川慎也さんです。理学療法士として医学的エビデンスを大切にしながら、11年間にわたり妊活支援に特化して活動してきました。不安による交感神経の活性化が体を硬くし、栄養吸収や生理周期にも影響するという専門的な視点から、体と心の両側から妊活をサポートするアプローチを届けています。北川 慎也さんにインタビューしました!

佐賀でtotellを運営しながら、現在はどんな形で妊活・不妊治療中の方を支えていらっしゃるんですか?

佐賀を拠点に、妊活コンディショニングサロン totell(トテル)を運営しています。妊活・不妊治療中の方を対象に、整体を中心にした施術と日常生活のサポートをマンツーマンで行っています。
施術は週1回のペースで行い、体の状態をチェックしながら、交感神経の緊張をほぐして体と心を安定した状態に整えていきます。それによって生理周期が安定し、質の良い卵が育ちやすい環境をつくっていくというのが、基本的なアプローチです。
現在はピラティスインストラクターやメンタルサポートの専門家と一緒に、妊活支援のチームを作っており、多角的なサポートができる体制を整えています。

理学療法士として働く中で、妊活支援に特化していくことになったきっかけを聞かせてください。

理学療法士として働く中で、妊活・不妊治療をされている方の体の問題に関わるようになったことがきっかけです。不妊治療は、先行きが全く見えない状態で毎月チャレンジし続けなければならない、非常に過酷な経験です。その苦しさを抱えながらも諦めずに続けていらっしゃる方たちに、体の面からできることがあると感じたんです。
理学療法士として医学的な根拠やエビデンスを大切にしながら、妊活に特化したアプローチを積み重ねていくうちに、気づけば11年が経っていました。

理学療法士として専門性を深め、サロンの立ち上げへ至るまでの歩みを聞かせてください。

理学療法士として働きながら、妊活支援の専門性を深めてきました。医学的エビデンスを大切にするというスタンスから、学会でも4回登壇してきました。
最初は一人での活動でしたが、より多くの方に届けるためにサロンを立ち上げ、今は佐賀を拠点に運営しています。また、ビジネス交流会への参加を通じた出会いがご縁をつないでいただくことにもつながっています。

妊活支援という大切な場面に関わる中で、北川さんが大切にしていることは何ですか?

一番大切にしているのは、目の前の方にどう喜んでもらえるか、ということです。特に妊活支援というのは、本当に人生の一番大切な場面に関わる仕事です。その方がドアを出て行かれる時の感情をずっと考えながら、「何かしらできることをやっていこう」という思いが自分を動かしてきたと思います。
また、理学療法士として医学的な根拠を大切にするということも、一貫して大事にしてきています。不安と交感神経、交感神経と筋緊張、筋緊張と栄養吸収——こうしたつながりをきちんとお伝えした上でサポートすることで、ご本人が自分の体を理解して向き合えるようになっていくと信じています。

男性として妊活支援に携わる中で、どのような葛藤があり、それをどう支えに変えてこられたのでしょうか。

男性でありながら妊活支援をしていることで、SNS上で批判を受けたことがありました。「男性がなぜ妊活支援をするのか」という声は、正直きつかったです。
でも、それを乗り越えられたのは、目の前の方の人生が変わる瞬間に立ち会えた経験があったからです。10年間子どもができなかった方が妊娠されたと連絡をいただいた時——その喜びは、言葉では表せないほどのものです。そういうかけがえのない成功体験が、批判があっても続けていこうという力になってきました。

妊活支援を通して、これからどんな環境を広げていきたいですか?

妊活支援という仕事の意義と喜びを、より多くの方に知ってもらいたいと思っています。不妊治療の最後の砦とされる体外受精でも、決して成功率が高いわけではなく、年齢が上がるほどさらに難しくなる。それでも毎月チャレンジし続ける方たちを、体と心の両側からしっかり支えられる専門家が増えていってほしいと思っています。
一人でも多くの方が妊活支援に関わってくれるようになれば、支えられる方の数も増えていく。そういう環境をつくっていくことが、今の自分の使命だと感じています。

ピラティス、メンタル、整体の専門家と連携する体制を、これからどのように育てていきたいですか?

今チームとして動いている妊活支援の体制をしっかり盤石にしていきたいというのが、直近の目標です。ピラティス、メンタル、整体という3つの視点で連携しながら、より多くの方に届けられる仕組みをつくっていきたいと思っています。
また、今まで一人でやってきた部分が多かったので、一緒に妊活支援に取り組んでいただける方が増えていくといいなという思いも強くなっています。この仕事の喜びを、もっと多くの方と共有できたら嬉しいです。

最後に、妊活・不妊治療中の方や、妊活支援に関心を持つ読者へ、伝えたいことを聞かせてください。

妊活・不妊治療中の方へ。先が見えない中で毎月チャレンジし続けることの苦しさは、想像を絶するものがあります。でも、体と心の状態を整えることで、状況が変わっていく可能性は必ずあります。一人で抱え込まずに、ぜひ頼ってください。
そして、妊活支援という仕事に少しでも関心のある方へ。この仕事は、人の人生の一番大切な場面に関わることができる、本当にやりがいのある仕事です。一緒に取り組んでいただける方が一人でも増えることを、心から願っています。
北川 慎也さん、インタビューにお答えいただきありがとうございました!
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