インタビューケアセラピー九州・沖縄

おばあちゃんの足が、私の原点。シングルマザーが会社員から爪ケアの専門家になるまで【ドクターネイル爪革命熊本店 志水 祐喜子】

インタビュー

この記事の見どころ

⭐️おばあちゃんの足が、この道を選ばせた

  • 亡くなった祖母の足の爪が分厚く変形し、靴下も靴も履かせられない状態だったが、当時はフットケアという仕事の存在すら知らなかった。その後インスタグラムで偶然流れてきた爪ケアのビフォーアフター動画を見て「こんな仕事があるんだ」と衝撃を受けた。祖母への後悔と驚きが、今の志水さんを動かし続けている。

⭐️ クリスマスプレゼントの箱の中に入っていた、人生を変えるチラシ

  • 資格取得の費用がかかることを知り一度は断念したが、支援団体からのクリスマスプレゼントの箱の中に「収入を上げようプロジェクト」のチラシが入っており、そこにドクターネイルの資格取得支援が含まれていた。「これ取りたいやつじゃん」と即申し込み、横浜での三週間研修を経て資格を取得した。

⭐️ 「爪の白いところを切る」は間違い。知らずにいる足のトラブルの原点

  • 多くの人が「白いところを切る」という誤った爪の切り方を親から受け継いでいる。正しくは足の指の皮膚と爪の高さが揃うくらいが目安で、深爪は巻き爪や爪の皮膚への刺さり込みの原因になる。こうした正しい知識を幼稚園での足育教室でも伝えており、予防の大切さを広めることにも力を入れている。

⭐️ お客様のゴールに合わせたケアを

  • 「今日だけ楽になりたい」も「ずっと痛くない状態をキープしたい」も全部受け止める 魚の目ひとつ取っても、「今日の痛みが取れればいい」という方と「なくしたい」という方では、アプローチが異なる。カウンセリングでゴールを丁寧に確認し、お客様が自分で選択できる状態を作ることを大切にしている。リピートしてくれるお客様に育ててもらいながら、技術を積み上げてきた。

⭐️ シングルマザーが会社員から起業へ。

  • 「踏み出せない人の一歩前を行く存在」でありたい シングルになってから税理士事務所でのデスクワークを続けながら、将来への不安を抱えていた。やりたいことを見つけ、兼業しながら副業で始め、軸足を移して独立。同じように「やってみたいけど踏み出せない」「何がしたいかわからないけど不安がある」という方の背中を押せる存在になりたいと語る。

Interview

「私の原点は、おばあちゃんなんですよね」そう話すのは、熊本県熊本市中央区新町でドクターネイル爪革命熊本店を営む志水祐喜子(しみず ゆきこ)さんです。分厚く変形した祖母の足の爪を前に、当時は何もできなかった。その後悔がずっと心に残り、インスタグラムで偶然出会った爪ケアの動画をきっかけに、デスクワーク一筋だった会社員からの転身を決意しました。シングルマザーとして将来への不安を抱えながらも、クリスマスの支援物資の中に見つけた「人生を変えるチラシ」を機に資格を取得し、開業して2年。「足で困っている方を一人でも減らしたい」という思いで、新町から熊本の足の健康を支える志水さんにインタビューしました!

中村

現在どのような活動をされているか教えてください。

志水さん

熊本市中央区新町でドクターネイル爪革命熊本店を営んでいます。
巻き爪や肥厚爪、変形した爪のケア、魚の目・タコ・かかとのケアなど、足のトラブルを抱えた方のケアをメインにしています。

いらっしゃる方は9割が女性で、40代から70代の方が多いですね。お店での施術のほかに、自宅や施設への訪問ケアも行っています。また、爪の切り方など足の健康に関する知識を伝える足育教室を、幼稚園などでさせていただいたりもしています。

中村

この仕事を始めたきっかけを教えてください。

志水さん

亡くなった祖母の足の爪が、分厚く変形して上に反り返るような状態になっていたんです。
靴下を履かせたり靴を履かせるのもすごく不便だったんですが、当時はフットケアという仕事があることも知らなくて、家族誰も爪を切ることができなくて。ヤスリでやすってみたんですが全然解決にはならず、そこからあまり歩きたがらなくなってしまったんです。

その経験がずっと残っていたところに、インスタグラムで爪を削るビフォーアフターの動画が流れてきたんです。祖母と似たような方の爪がすっきりするのを見て「こんな仕事があるんだ」って衝撃を受けて、ずっと見てしまいました。
調べたらドクターネイルというフランチャイズだとわかって、どうやったら始められるかを調べていきました。
ただ、資格取得にお金がかかるとわかって最初は断念したんです。私はシングルで、食料などを支援してくれる団体に登録していたんですが、そのクリスマスプレゼントの箱の中に「収入を上げようプロジェクト」というものが入っていて、その中にドクターネイルの資格取得支援が含まれていたのです。「これ取りたいやつじゃん」と思って即申し込みました。タイミングが重なったんですよね。

中村

これまでのキャリアを教えてください。

志水さん

 もともとはデータ入力や銀行の窓口など、ずっとデスクワーク中心の仕事をしていました。
出産・育児の期間を経て、施設での入浴介助を4ヶ月ほど経験したあと、税理士事務所に入りました。

シングルになってから、とにかく社会保険に入れる仕事を探さないとと思って、税理士事務所の先生に事情を話したら時短勤務で働かせてもらえることになって、そこで6年ほど働きました。
人間関係はすごく良くて居心地は良かったんですが、定年までずっとここで働く姿は想像できなくて、手に職をつけられたらいいなという気持ちはずっとありました。

ドクターネイルを始めたいと思ってから、税理士事務所を辞める1年ほど前に資格取得の申し込みをして、横浜の本部で3週間研修を受けて資格を取りました。その後しばらくは兼業で、平日の仕事終わりの夕方から夜9時ごろまで店舗を間借りして施術をしていました。
税理士事務所は年末から5月ごろまで忙しいので予約が取りにくくて葛藤もあったんですが、もっとこちらに軸足を置きたいと思い、退職して独立しました。

中村

お客様と向き合う上で大切にしていることを教えてください。

志水さん

私自身は、健康的な足の状態に戻すことをゴールにしています。例えば魚の目でいらっしゃった方には、痛みのない状態を続けることでだんだん角質が少なくなっていくこと、そのためには痛くなる前に定期的にケアに来ていただく必要があることをお伝えします。

その上で、「今日の痛みが取れればいい」とおっしゃるのか、「見た目や痛みのない状態にしていきたい」とおっしゃるのかで、ご来店の頻度などをお客様自身に選んでいただいています。
だから最初のカウンセリングでしっかりお気持ちを確認するようにしています。

中村

これまでで大変だったことを教えてください。

志水さん

最初は技術への自信がすごくなかったんです。
研修を受けて卒業はしたけど、現場に来るのは習っていない状態の爪の方で、「こんな爪習ってないよ」って戸惑うことも多くて。経験を積む中で想定外のケースに向き合いながら、一つひとつ乗り越えてきました。

でも、そういう経験をさせていただいたお客様がまだ来てくださっていて、「やってみて」って言ってくださる方もいたりして。
本当にお客様に育てていただいているなという感謝しかないです。毎回前回からどう変わったかを確認しながら、少しずつ自信をつけてこれた感じです。今も常に乗り越えながら進んでいる途中です。

中村

今の活動をどんな方に届けたいですか?

志水さん

今来てくださっている方は、検索して自分で情報を取れる方が多いんですが、私の原点はおばあちゃんなので、おばあちゃんのような方に届けたい。
そうなると、ご家族の方や施設の方に知ってもらうことが大事だと思っていて、施設への営業や資料送付なども取り組んでいます。

こういうお店の存在を知らずにずっと我慢されている方もすごく多いと感じていて。
他の医療機関で思うような改善が得られなかった方や、そもそもどこに相談すればいいかわからないという方にも、こういう選択肢があることを知ってもらいたいです。

中村

これから挑戦したいことを教えてください。

志水さん

今は一人でやっているので、施術できる人を増やしたいと思っています。
今も自宅や施設への訪問ケアをしていますが、店舗部門と訪問部門の両方を事業として展開できたらいいなというのが構想にあります。

それから、私自身がシングルマザーとして会社員から起業したという経験があるので、同じように「やってみたいけど踏み出せない」「何がしたいかわからないけど将来が不安」という方の、一歩前を行く存在になれたらいいなと思っています。
収入を増やせるような仕組みづくりも含めて、そういったサポートができる形を作っていきたいと考えています。

中村

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

志水さん

足のトラブルで困っている方は、ぜひ一人で我慢しないでほしいです。
病院に行ったけど怖い思いをしたとか、どこに相談すればいいかわからないとか、そういう方にもこういうお店があることを知ってもらえると嬉しいです。

そして、やってみたいことがあるけど踏み出せないという方へ。私も全然違う仕事をしていたところから、思いがけないきっかけで一歩踏み出しました。
何がしたいかわからなくていい、でも何かモヤモヤがあるなら、そのモヤモヤを大事にしてほしいです。私の経験が少しでも参考になれば嬉しいです。

志水 祐喜子さん、インタビューにお答えいただきありがとうございました!
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